コロ、ごめんね。

小さい頃から我が家には犬やニワトリ、インコやカメなどの生き物と絶えず一緒に暮らしていた。特に犬を飼いたいなどと思ったこともなく、物心付いた頃からいつも犬と一緒にいるので、犬がいるのが当たり前みたいになっていた。
今思えば、コロは寂しさで一杯だっただろう、私たちと遊びたかっただろう、私の事どう思っていたのだろう…。何て可愛そうなことをしてしまったのか。思い出すたびに涙があふれ、後悔してもしきれない申し訳ない気持ちで一杯になり、胸がはち切れそうになる。
コロが我が家に来たのは私が小学3年生の頃、貰ってきたその子犬は白地に黒の斑点の雑種だった。赤ちゃんのうちはかわいくて、家の中に入れ、よく一緒に遊んだものだった。しかし段々と大きくなるにつれ、私はあまりコロの所に行かなくなった。家の敷地が広かったため、住んでいる家とは少し離れた所に繋いでいたコロは、父がエサやり、水やり、散歩する以外はあまり他の家族とも会わず過ごしていた。
そして、私が二十歳になる頃、家が老朽化していたため、家族全員で近所の一軒家へ引っ越すことに…。
もう一匹飼っていたピーという柴犬とコロは仲が悪く、いつも二匹はよく繋がれた紐を食いちぎっては相手の耳を食いちぎるような激しい喧嘩を繰り返していた。敷地の狭い新しい家にそんな二匹を一緒に連れて行くことができず、コロをそのままそこに置き去りにし、ピーだけを新しい家に連れて行くことにした。すぐ近くだから、すぐ会えるから、ごめんね、といいながら。しかし、それから私は一度もコロに会っていない。
コロの世話は父に任せっきりで、結局私は引っ越してから一度もコロに会いに行かなかったのだ。
今思えば、私は犬を飼う資格などなかった。一匹置いてけぼりだったコロはどんなに寂しかっただろう。かなしくてかなくして毎日泣いていただろう。私たちを探していただろう…。最期まで私たちを探していただろうか、それとも私たちの事など忘れきってしまっていただろうか。
あれから20年経とうとしているが、コロへのつぐないの気持ちは強くなるばかりだ。

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